ブラックロックのトークン化国債ファンド、Crypto.comとデリビットで担保として利用可能に | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• ブラックロックUSDインスティテューショナル・デジタル・リクイディティ・ファンド（BUIDL）は、Crypto.comとデリビット（Deribit）で担保として利用可能になったと、発行元のセキュリタイズ（Securitize）が発表した。
• 機関投資家は、レバレッジ取引の証拠金としてBUIDLトークンを預け入れつつ、トークンから利回りを得ることができる。
• トークン化された国債市場は過去1年間でほぼ400%成長し、BUIDLは29億ドルの資産規模で最大のファンドとなっている。

米国債をトークン化した最大規模のファンドであるブラックロックUSDインスティテューショナル・デジタル・リクイディティ・ファンド（BUIDL）が、最も活発な暗号資産（仮想通貨）取引プラットフォームの2つであるCrypto.comとデリビットで担保として利用可能になったと、発行元のセキュリタイズが6月18日のプレスリリースで発表した。

これにより、機関投資家はこれらの取引所でレバレッジ取引の証拠金としてBUIDLトークンを預け入れつつ、同時にトークンから利回りも得ることができる。

rwa.xyzのデータによると、トークン化された国債市場は、トークン化された資産の中でも最も急速に成長しているセクターのひとつで、過去1年間で時価総額が約400%増加し、70億ドル（約1兆円、1ドル＝145円換算）を超えた。

これらのトークンは、マネーマーケットファンドと同じように、投資家が余剰資金で利回りを得られるようにするが、ブロックチェーン環境を離れる必要はない。また、これらのトークンは取引の担保として使用されるケースも増加している。

資産額29億ドルを誇るBUIDLは、トークン化された国債ファンドの中でも最大規模であり、現金と米国債からなる短期利回り付きポートフォリオを裏付けとしている。

「トークン化された国債は、業界で最も洗練された取引プラットフォームにおいて資本効率とリスク管理の向上に積極的に活用されており、同時に利回りも提供している」と、セキュリタイズのCEOであるカルロス・ドミンゴ（Carlos Domingo）氏は声明で述べ、次のように続けた。

「（BUIDL）ファンドは、利回り付きトークンから暗号資産市場インフラの中核的な要素へと進化している」。